10月7日 晴れ

主にHANNIBAL。

【ハンニバル】S1E3:ポタージュ

■あらすじ

アビゲイルは猟奇殺人(食人)犯であった父から狩りを習っていた。殺し方、捌き方、どんな気持ちで食べればよいか。食べて敬うのだ、そうでなければただの殺しだと父は語っていた。その夢を見て、昏睡状態からついにアビゲイルは目覚める。

 

いまだ7体の遺体が見つからず、アビゲイルを共犯だと睨んでいるジャックとアビゲイルを思いやるウィルに挟まれるアラーナは彼女が目覚めたことをウィルに知らせる。心配するウィルにあの子の家族の代わりにはなれない、犬を拾うのとは違うと告げ、自らがアビゲイルを診察するアラーナだった。

 

アラーナとの面会で母は火葬、父は異常犯罪者として処理されたことを確認し、家を売りたいと語るアビゲイル。感情を表に出さず人を操ろうとする彼女に、ウィルを会わせようとジャックは画策する。

 

アカデミーで模倣犯について語るウィル。この模倣犯は知的なサディストであり、ラウンズのサイトで「ミネソタの百舌」について熟知したうえで、それを芸術の域に高めて自らのほうが優秀であると証明しようとした。何者かがホッブズの最後の凶行の直前に電話をかけており、その人物こそが模倣犯であると確信するウィル、その分析を見つめるレクター博士

 

一方診療所までアビゲイルに会いに来るラウンズ記者。「イカれた捜査官」とウィルの話をしていたところで当人とレクター博士が現れて名刺を奪う。ラウンズは帰らされ、ウィル、レクター博士、アビゲイルの3人は運命的な再会を果たす。お父さんは間違っていたが君は問題ないと言い聞かせるウィルに、悪夢を見ることを打ち明けるアビゲイルだった。力になると言うふたりに、アビゲイルは家に帰りたいと言う。

 

再びラウンズの記事のネタにされたウィル、ジャック、レクター、アラーナの4人はアビゲイルを家に帰らせるべきかで意見が分かれ、ジャックはレクター博士の意見を採用し、帰宅を認める。

 

ウィル、レクター博士、アラーナとともに自宅に戻ったアビゲイル。「パパになるのはどんな気持ち?」と尋ねる彼女に、「彼の影を追いかけるようだ」とウィルは答える。そして非通知だったあの模倣犯からの電話の声に心当たりはないかという話題になり、犯行を再現しようとアビゲイルは言うが、前に進むべきだとアラーナに言われて実現はしなかった(「電話の男」の役はレクター博士に与えられるはずだった)。

 

※アラーナ博士の豆知識メモ:フォリ・ア・ドゥ。フランス語で妄想を共有すること。

 

自宅に尋ねてきた親友マリッサと久々に再会するアビゲイル。そこへ犠牲者キャシー・ボイル(実際には模倣犯に殺されている)の兄であるニックが現れる。アビゲイルが妹をおびき寄せる餌として共犯関係にあったと言いがかりをつける男を親友が追い払うが、アビゲイルは悪夢に苦しめられる。そしてウィルもまた、自らがアビゲイルを切り裂く夢にうなされる。

 

父は自分の代わりに他の子を殺した、私が殺されていれば他の子は死なずに済んだのではないかと嘆くアビゲイル、その目の前でついに新たな殺人事件が勃発する。

 

《今回の殺人事件:鹿の角串刺し》

ホッブズの狩猟小屋の2階で、アビゲイルの親友マリッサが鹿の角に串刺しにされて発見される。

 

顔に殴られたあとがあり、皮膚片や血が付いている遺体はレイの模倣犯の仕業とは思えない点があったが、同じように被害者を嘲笑っているとしてウィルは「キャシー・ボイルと同一の模倣犯だ」と判断し、レクター博士キャシーの兄が妹とマリッサを殺したと分析を披露する(実際にはキャシーを殺したのは博士だが、故意に捜査を誘導している)。

 

自宅でクッションに人の髪の毛が入っている事に気づいたアビゲイルの元へ「彼女を殺していない」と弁解に来たニック。揉み合いの末、アビゲイルはニックを殺してしまう

居合わせた博士は「これを知られたらお父さんの共犯だと思われる。君を助けよう」とニックの遺体を隠すことを提案するのだった。

 

すべてをニックの仕業として行方不明に仕立てた博士は、アビゲイルを自らの家に匿う。「私が彼を殺して嬉しい?」「殺さなければ君が死んでいた」「あなたなんでしょう、パパに電話したのは」。

 

父の凶行のきっかけとなった電話の主が博士だと知りながら、「君のパパとは違う、誤解を招くミスをしただけ」と語る彼のもとにとどまるアビゲイルだった。

 

***

 

いつもおしゃれな博士ですが、チェックのウールジャケットの下にニットのジップアップ、その下にシャツとネクタイという素敵なハイキングスタイルが見所の第3話。実に巧みに捜査を誘導する紳士的な姿が見られる。出番もどんどん増える博士、がんばっていただきたい。